社長ブログ

2023.06.12

実践葉隠塾2023年6月号

市場の未来予想図

今月のテーマ「インバウンド客に向けた体験ツアーで地域も活性化させる!」

新型コロナウイルスに対する考え方が変化し、日本を訪れる外国人観光客の数が
増加しています。
京都や浅草といった名所をめぐるほか、
最近、注目されているのが体験ツアーです。

長野県の佐久地域には 13 蔵もの蔵元があり、恵まれた自然環境であること、
米どころであることから、300 年以上もの間、酒造りが行われています。
そんな佐久市で行われているのが、
本格的な日本酒造りを体験できるというもの。「蔵人体験プログラム」と名づけられた、2泊3日のツアーです。

ツアーの1日目はチェックインしてオリエンテーションを受けます。ここで客同士の自己紹介もあり、顔合わせをする場ともなっています。夕食は場所を移して、和食と日本酒を堪能します。
2日目は朝ご飯をみんなで食べ、ユニフォームを着たあと、お祓い。邪気払いの儀式を行います。そのあとは酒蔵に移動し、酒作り体験のスタート。
3日目の最後に修了証をもらって、プログラムは終了します。魅力は杜氏から直接指導を受けられること。でき上がった酒は、後日配送してもらえます。

さらにユニークなのが、酒蔵に宿泊できることです。宿泊施設は300 年以上もの歴史がある酒蔵の一部をリフォームしたもので、宿に滞在中、地酒の飲みくらべができる点も好評です。
料金は税込で1人あたり 79800 円。
20 歳未満の人は参加できません。

ツアーを企画したのは、
「KURABITO STAY(クラビト ステイ)」の代表、田澤麻里香氏。
田澤氏はもともと旅行会社で働いていましたが、独立。地域を観光で盛り上げたいと、体験ツアーを企画しました。

酒造りツアーの食事は1日めの夕食と、2~3日めの朝ご飯だけ。昼食や夕食は地域の飲食店で楽しんでもらうためです。
英語で紹介された飲食店の地図を客に渡し、それぞれ気に入った店で食事。
地元の飲食店が活性化するし、ツアー客は地元の人と交流する楽しさもあります。
実際、地元の飲食店では、ビーガンなどにも対応したメニューを新しく追加するなど、
外国人観光客をもてなすための工夫をしているのだとか。

ツアーに参加したフィリピンからの観光客は、「とても充実していた。価値ある体験だった」と話しています。体験をした客が「また来たい」「だれかに紹介したい」と気持ちを動かすことで、酒造り体験ツアーは少しずつ客を増やしていくことでしょう

ビジネスHITアイテム

大人が楽しむ金属鉛筆!サンスター文具の「メタシル」

シャープペンシルが登場して以来、すっかり下火になった鉛筆。鉛筆はリーズナブルなものの、芯が丸くなったら削らなければならないという不便さ、また、書いた部分に触ると手が黒くなるという不快さもあり、常用しているという人は多くないでしょう。

そんな不便さや不快さを解消してくれるのが、「金属鉛筆」です。金属と黒鉛を混ぜた特殊な素材で作られた鉛筆で、削る必要がないのがメリット。とくに昨年6月に発売されてヒットを続けているのが、サンスター文具の金属鉛筆、「メタシル」です。

筆記可能距離はなんと約 16km で、削ることなく書き続けることができます。消しゴムで消すことができる点もヒットの要因です。約1年で累計 25 万本が出荷されています。

軸の色はブラックをはじめ、ネイビー、ベージュ、レッド、ブルー、ホワイトの全部で6色。八角形のシンプルなデザイン、マットな質感でスタイリッシュ。ターゲットは大人を想定し、大人が使っても違和感がないことを意識しているとか。価格は税込みで 990 円と鉛筆にしては高価なものの、ヒットを続けています。

デキる人のビジネスアプリ

【dmenu ニュース】 (無料)

アプリでニュースを見ていても、自分と関係のないところのニュースは飛ばしがちです。
実際に住んでいるところなど、特定の地域についての詳しいニュースだけ知りたいという人も多いでしょう。そんなときにおすすめのニュースアプリが、「dmenu ニュース」で、 NTT ドコモが提供しています。

地域をフォローするとき、都道府県だけでなく、市区町村といった細かい単位で選べるのがメリット。住んでいる地元のニュースや勤め先周辺の情報、ほかに、近々訪れようと思っている場所など、気になる地域のニュースや情報が簡単に手に入ります。登録する地域に制限がないのも魅力です。

ジャンルが豊富なのも特徴で、社会から経済、政治、エンタメ、スポーツ、トレンドなど、ラインナップが充実しています。とくに「ダイジェスト」は見やすくて好評。その日のニュースをリアルタイムで見ることができ、興味を持ったニュースに簡単にたどりつけるので、ストレスもありません。ほかに、気になっているキーワードを登録することで、そのキーワードに関するニュースを届けてくれます。

さらにうれしいのが、クーポンが配布されている点。飲食店で使えるクーポンが毎日配信され、好きなクーポンをダウンロードできます。ほかにも、天気予報をはじめ、ルート案内、占いなどの機能もあります。

Google Play やiTunes App Store からダウンロードが可能です。
アプリは、アンドロイドのバージョン、iOSによってはご利用になれない場合がありますので事前にご確認ください。

商売小ネタ帳

廃棄される「おから」から新しい商品を作る!

豆腐を作る工程で生産される、「おから」。実は年間70万トンのおからが廃棄物として処分されているという現状があります。そこで、おからを原料にした商品がさまざま登場しています。

おからは豆腐を作るときにできる豆乳を搾ったかすで、食用としての利用率はわずか1%だとされています。理由として挙げられるのは、賞味期限の短さ。おからは水分が多く、2~3日たつと腐ってしまうのです。そのため、生産者はしかたなくおからを捨てざるを得ません。年間で約70万トンのおからは農業や牧畜業者に肥料や飼料として引き渡すか、そのまま廃棄するしかありません。それに、廃棄するにはお金がかかり、店によっては月に10万円以上かかっているという場合も少なくありません。

さて、そんなおからに目をつけ、商品にしはじめている企業があります。「あたり前田のクラッカー!」というキャッチコピーで知られる前田製菓株式会社は、昨年、おからを使ったクラッカーを発売しました。
「カラッとおから」という名前の菓子で、ガリガリした歯応えの食感が楽しい商品。素朴な甘さや独特の香ばしさもあって、人気商品となっています。もちろん、原料におからが使われていることから、ヘルシーさも魅力のひとつです。

宮崎県宮崎市に本社のある株式会社オカラテクノロジズは、おからを使ったサラダチキンやカレーなどを開発しています。代表は25歳の山内康平氏。大学在学中にフードロスを学び、食品会社に入社したあと、独立。おからを使った商品を作ろうと起業しました。おからは高タンパクで高食物繊維、低糖質のスーパーフード。また、独特の菌を含んでいて、血栓を予防したり免疫力をアップしたりする作用もあります。商品のひとつ「OKARATGRANOLA PLAIN」 は、小麦粉の代わりにおからを原料にした無添加のグラノーラ。低糖質で低カロリー、添加物無添加のうえ、おいしいと評判です。

茨城県笠間市にある「豆腐茶屋佐白山のとうふ屋」も、おからを活用した、おもしろいとり組みをしています。販売している豆腐を持ち帰るときの保冷剤として、冷凍したおからを活用しているのです。おからは解凍すれば食材として活用が可能。炒めたり煮物にしたりすればおかずになります。

さて、「NIPPON おからプロジェクト」という団体があります。代表は料理研究家であり、おから料理研究科の高橋典子氏。アイデアあふれるおからのレシピを考案して発表したり、おから料理の実習や講義をしたりしています。健康食材のおから。少しでも食卓にとり入れて、廃棄されるおからを少なくできるよう、私たちも協力したいものです。

葉隠塾長日記

【100号】

実践葉隠塾は、今月6月号で100号になりました。2015年3月に第1号を出して8年2カ月になりました。初めは、「平成葉隠塾」の名称でスタートし、途中で現在の「実践葉隠塾」に名に変更し、紙面も一部変更しました。しかし、最終ページの「論語に学ぶ人生の極意」は、大変好評でしたので創刊から継続しています。8年余り継続できたのは、配布先のお客様の声のお陰です。毎月楽しみにしている等のお声をいただきました。ありがとうございます。次の目標は、10年を目標に頑張ります。今後も皆さまに読んでいただけるように、努力しますので、何卒宜しくお願いいたします。

ベンチマーキング

5 月 17 日(水)に 弊 社 で ベ ン チ マ ー キ ン グ を 開 催 し ま し た 。 11 社 31 名 に 参 加 い た だ き ま し た 。 ベ ン チ マ ー キ ン グ と は 、 他 の 企 業 に お 伺 い し 、 ア イ デ ィ ア や 仕 組 み を 真 似 を す る こ と で す 。 簡 単 で 成 果 が 出 る こ と を 自 分 の 会 社 に 持 ち 帰 り ま す 。 弊 社 8 名 の 若 手 社 員 が 、 業 務 改 善 事 例 6 4 件 を 発 表 し ま し た 。 発 表 し た 社 員 は 、 大 変 良 い 体 験 に な っ た と 思 い ま す 。 弊 社 は 外 部 か ら 見 ら れ る 圧 力 が な い と 、 な か な か 変 化 で き ま せ ん 。 発 表 を き っ か け に 少 し で も 改 善 が 進 め ば い い と 考 え て い ま す 。

論語に学ぶ人生の極意

古者の、言をこれい出さざるは躬の逮ばざるを恥ずればなり

【原文】
子(し)曰(い)わく、古者(いにしえ)の、言(げん)をこれ出(い)ださざるは躬(み)の逮(およ)ばざるを恥(は)ずればなり
(『論語』里仁第四の二十二)

【意味】
孔子が言った。「昔の人が自分の考えを簡単に口にしなかったのは、行ったことが実践できないのを恥ずかしく思うからだ」と。

言葉にしたのに行動が伴わないのはよくない。実践できないことを恥ずべきだという、孔子からのメッセージです。儒教では、口にしたことは必ず成し遂げるという、「有言実行」の大切さを説いています。一方、できそうもないことを言う、「大言壮語」は恥ずべきこととしています。言葉では何とでも言えます。しかし、口先だけの人はまわりからの信頼を得られません。尊敬もされないでしょう。孔子はそんな人になってはいけないと戒めているのです。
そもそも、孔子は人の心と言葉、行動はつながっていると考えていました。目に見えない心を表すものとして、言葉や行動があります。だからこそ、言葉や行動を軽々しく考えてはいけないのです。ただ、考えを外に出してはいけないと言っているわけではありません。何も意見を言わないのもよくないのです。心の中で思っていることを実際に口に出すことは重要です。この際、言葉巧みである必要はなく、つたない言葉でも構いません。ポイントは心が伴う発言をすること。「言ったことは必ず実践する」という心構えで、言葉を発するべきだと孔子は言っているのです。つまり、自分の言葉に責任を持つこと。私たちも肝に銘じておきたいものです